桑田佳祐の長文インタビューを読んだ。
サザンとソロと、音楽と。
・桑田佳祐ロングインタビュー。音楽を通して見つめてきた、時代と社会 | ブルータス
——このキャリアのバンドがニューアルバムのほとんどの曲をライブで演奏するというのは、世界的にもレアケースかもしれない。ローリング・ストーンズだって、新作を出しても数曲しかやりませんよね。
桑田:ストーンズと日本ローカルの我々とでは、マーケットの大きさも違いますけど、日本ローカルだとしてもそれなりにすごいことでね。我々はその中で生きてきているし、日本ローカルならではの可能性がいっぱいあると思うんですよ。海外を目指そうかと考えたこともあるし、それも最近は一つの考え方だと思うんだけど、あくまで国内で、いろんな世代に向けて発信する良さもあると思うんですよ。 大御所バンド
ただ、時々テレビの歌番組に出ている若い人たちを同業者目線で見ると、批評精神なのかジジイの戯言なのかわからないけど、「この見せ方には違うアプローチもありそうだな」とか「もっと日本人の器や技量に見合った音楽を追求するアーティストがいてもいいんじゃないかな」と感じることもある。それが、「じゃあ僕らはこっちに向かおうか」と、詞曲のモチベーションにつながる場合もあります。
若いアーティストについても言及していて興味深い。
この年になると、「日本人的なもの」の偉大さがよくわかるんです。もっとも、僕も若い頃はテレビで歌謡曲や民謡歌手の皆さんを観てもあまり何も感じなかったし、「日本人っぽさ」を否定しながら欧米の音楽やカルチャーに憧れていたんですけどね。
サザンオールスターズ時代も、洋楽のモノマネしてたけれど、 一周回って日本の良さに気づくというやつ。
そういう社会のネガティブなあり方は、日本人や日本のマスメディアの本質で、ずっと変わらないと思うし、我々は震災やパンデミックのダメージからまだ脱却しきれていないんだと思うんです。ちょっと打たれ弱くなったし、警戒しすぎるし、自信を失っているんだろうなと。
だって、ビートルズだってブライアン・ウィルソンだって、みんな歌詞から曲を作るという。英語をしゃべっていれば発音された言葉がそのままメロディになっていくわけでしょ。外国人はいいなあって。
欧米のアーティストが「詩先」で曲を作る傾向がある、というのは有名だけれど、 言語的に日本語は不利なのかな、ヒップホップもそうだけれど。 逆に、詩にたくさん情報を入れられるというメリットを活かす方向がいいんだろうな。
・・・と引用ばかりだけど時間も無いのでこの辺で。
今日はそんな感じで。
かわなみ
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